関連性の高い結果を返すには、ユーザーがどんな情報を探しているか、つまり検索クエリの背後にどんな意図があるかをまず理解する必要があります。そのために、Google では、検索ボックスに入力された比較的少数の単語と、入手可能な最も有益なコンテンツとのマッチングの程度を把握するための言語モデルを構築しています。
このモデルには、スペルミスを認識して修正するような、単純に見える手順が含まれます。そしてさらに進んで、使用された単語と厳密に同じ単語が含まれていなくても適切なドキュメントを見つけることのできる、高度な類義語システムが試されます。たとえば、「ノートパソコンの明るさを変える」という検索に対して、メーカー側の記述が「ノートパソコンの明るさの調整」となっているような場合です。Google のシステムは、単語と意図がつながっていることを理解して、適切なコンテンツを提示します。このシステムは開発に 5 年以上かかりましたが、さまざまな言語の検索の 30% 以上で大きな成果を上げています。
Google のシステムでは、求められている情報のタイプを把握する試みも行われます。検索クエリで「料理」や「絵」などの単語が使われた場合、システムは、レシピまたは画像を表示すればユーザーの意図に最もよく一致する可能性があると判断します。フランス語で検索された場合は、ほとんどの検索結果がフランス語で表示されます。それがユーザーの要望に合っていると思われるからです。また、多くの検索クエリが特定の地域を対象としていることも、Google のシステムは認識できます。「ピザ」という検索に対して、近隣のピザデリバリー店に関する結果が表示されるのはこのためです。
急上昇中のキーワードが検索された場合、システムは、古いページより最新情報のほうが有益であると判断します。つまり、スポーツの試合状況や企業の業績など特に新しい情報に関連する内容が検索された場合には、最新の情報が表示されます。